2023-02-15

『価値論』刊行記念 酒井隆史氏×森元斎氏ライブトーク《グレーバー とは誰か?》

後に『負債論』や『ブルシット・ジョブ』などの世界的ベストセラーに結実した、グレーバー思想の原点(デビュー作)となる『価値論』(原題・Toward an Anthropological Theory of Value、以文社、2022年)がついに翻訳刊行されました。
本イベントでは、世界中を飛び回ったアクティヴィスト(=思想家)としての彼の姿はもちろんのこと、これまであまり顧みられることのなかった哲学者(=思想家)としてのグレーバーの姿にも焦点を合わせ、このデビュー作から、現在翻訳が進行中のグレーバーの遺作『万物の黎明(原題・The Dawn of Evrything、D・ウェングロウとの共著)』までを貫くグレーバー思想の体系的把握を試みます。
『価値論』で主張される「価値の総合理論の構築」という壮大なプロジェクトは、後のグレーバーの“怪物的書物”たちにいかなる形で作用を及ぼしているのか。社会思想史家でこれまでグレーバーの主著の多くを翻訳してきた酒井隆史氏と、ホワイトヘッド研究者でアナキストの森元斎氏に、その核心を縦横無尽に語り尽くしていただきます。
多数のご参加をお待ちしています。

■イベント情報
日時:2023年3月8日(水)19時~20時30分(終了時間は変更の可能性 あり)
場 所:誠品生活日本橋内イベントスペース『FORUM』/オンライン(Zoomウェビナー)
定 員:30名
参加費:無料
※社会情勢によりイベントを中止する場合がございますので、予めご了承下さい。
お申込み、詳細はこちら
会場観覧オンライン

書籍概要
書籍:『価値論-人類学からの総合的視座の構築』
著者:デヴィッド・グレーバー
訳者:藤倉達郎
出版社:以文社
価格:5,280円(税込)

登壇者
酒井隆史(さかい・たかし)
大阪公立大学教員、社会思想史、都市社会論。主要著作に『通天閣』(青土社、2011年)、『完全版自由論』(河出文庫、2019年)、『暴力の哲学』(河出文庫、2016年)、『ブルシット・ジョブの謎』(講談社現代新書、2021年)、『誰が何に隷従するのか』(亜紀書房、近刊)など。
訳書に、P・クラストル『国家をもたぬよう社会は努めてきた』(洛北出版、2020年)、M・デイヴィス『スラムの惑星』(明石書店・監訳、2010年)、D・グレーバー『ブルシット・ジョブ』(岩波書店・共訳、2020年)、『官僚制のユートピア』(以文社、2017年)、『負債論』(以文社・監訳、2016年)、『アナーキー』(以文社、近刊)、D・ウェングロウ+D・グレーバー『万物の黎明』(光文社、近刊)。

登壇者
森元斎(もり・もとなお)
1983年東京生まれ。長崎在住。専攻は、哲学・思想史。学位は博士(人間科学)(大阪大学、2015年)。中央大学文学部哲学科卒業、大阪大学大学院人間科学研究科修了。日本学術振興会特別研究員、パリ第十大学研究員などを経て、現在、長崎大学教員。ホワイトヘッド哲学を中心とした現代思想や、アナキズムに関する思想の研究を行っている。
著書に『具体性の哲学』(以文社、2015)、『アナキズム入門』(筑摩書房、2017)、『国道3号線』(共和国、2020 年)など。共訳書に、H・フラスベック+C・ラパヴィツァス『ギリシャ デフォルト宣言』(河出書房新社、2015) 、G・ハーマン『思弁的実在論入門』( 人文書院、2020)がある。