2022-07-01

【誠品選書】2022年7月おすすめ書籍

当店の書籍担当者3名が8冊ずつ推薦した準新刊の中から、毎月8点選んでいる誠品選書。
2022年7月も新たな選書が揃いましたので、ご紹介いたします。

  • 『私たちはなぜ犬を愛し、豚を食べ、牛を身にまとうのか』
    著:メラニー・ジョイ 出版社:青土社

    人間の胃を満たすためにどれだけ多くの 動物が苦痛の果てに殺され、売れ残り や食べ残しのためにどれだけ多くの命が無駄に失われているか。肉食主義の成り立ちや仕組みを社会心理学の視点から説き、食と動物の生命倫理について問題提 起する。

  • 『さらば、ベイルート』
    著:四方田犬彦 出版社:河出書房新社

    中東からヴェトナムまで戦火に翻弄される人々を追い続けたドキュメンタリー作家ジョスリーン・サアブ。病に冒された彼女が最後に撮ろうと試みたのは元日本赤軍幹部・重信房子と、娘メイの、母子の相克と和解の物語だった。

  • 『パープル・ハイビスカス』
    著:チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ 出版社:河出書房新社

    アディーチェ26歳の時のデビュー作。狂信的なキリスト教徒である父のもとで育った少女が、ある出会いをきっかけに束縛から脱出し、自由を得ようとする物語。背景にはつねに不安定な政治状況にさらされてきたナイジェリアの実情が浮かび上がる。

  • 『リャマサーレス短篇集』
    著:フリオ・リャマサーレス 出版社:河出書房新社

    ブラック・ユーモアあり、恋愛ものあり、スペイン内戦をテーマとしたものあり、スペイン語圏屈指の作家、リャマサーレスの自選短篇集。詩人としても高い評価を得た著者の、詩情溢れる作品群をぜひご 堪能ください。

  • 『弱者に仕掛けた戦争』
    著:エドウィン・ブラック 出版社:人文書院

    優生学に基づく “弱者” の淘汰は、何もナチスの専売特許ではなかった。ホロコーストにはるか先だち、現代まで続くアメリカにおける迫害、強制断種と、それらを支える狂信的な “超越人種” への憧れ。科学者達と、誰もが知る巨大企業による資金援助。

  • 『生なるコモンズ』
    著:濱田陽 出版社:春秋社

    「持続可能な社会」という言葉が出現して何年も経つが、持続可能性と同じく重要なものに共有可能性がある。共同所有者が、共有地・公共財・共有財産にアクセスできることこそ、社会が持続していく鍵となる。

  • 『大惨事の人類史』
    著:ニーアル・ファーガソン 出版社:東洋経済新報社

    有史以来人類が経験した惨事はどのように起こったのか。防止策や未来に起こり得る大惨事とは。歴史に学ぶことで先々の失敗を回避できるのか、我々は試されているのだ。

  • 『誰も正常ではない』
    著:ロイ・リチャード・グリンカー 出版社:みすず書房

    文化人類学の見地から、精神医学的分類 で人間が正常・異常に分けられてしまうことに対して疑問を呈する。誰しも程度の差というものはある。そう考えると、誰が正常かという絶対的な定義は、もはやできないのではないか。

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