2026-05-01

【誠品選書】2026年5月おすすめ書籍

当店の書籍担当者3名が8冊ずつ推薦した準新刊の中から、毎月8点選んでいる誠品選書。
2026年5月も新たな選書が揃いましたので、ご紹介いたします。

  • 『吉本隆明全集月報集』
    著者:晶文社編集部 出版社:晶文社
    約11年間にわたって刊行され、去年遂に完
    結した『吉本隆明全集』の月報をまとめた一
    冊。高橋源一郎、加藤典洋などそうそうたる
    執筆陣が、日本戦後思想界の巨人の作品や人
    柄について綴り名文を捧げる。吉本隆明の功
    績を振り返る格好の書。

  • 『ほんとうのことを書く練習』
    著者:土門蘭 出版社:ダイヤモンド社
    “エッセイ、小説、短歌、インタビュー記事
    など、多岐にわたって執筆する著者が、「書
    く」ことの本質について論じる。書くとい
    う行為には、自分の外にあるもの(人、動
    物、自然、街、政治、文化など)と関わり、
    考える時間も必要と力強く説かれている。

  • 『その絵本にはなぜ文字がないのか』
    著者:山本美希 出版社:フィルムアート社
    「文字のない絵本」の歴史的背景や世界に
    おける研究に触れ、安野光雅の旅の絵本シ
    リーズや『アンジュール』『アライバル』
    などの作品を取り上げ、文字のない絵本に
    特有のパターンを読み解く。文字を用いな
    い表現の力と可能性を探った一冊。

  • 『世界の果ての本屋さん』
    著者:ルース・ショー 出版社:晶文社
    ニュージーランドの最南端で小さな本屋を
    営む70代後半の女性による自伝。逮捕歴
    2回、結婚歴4回、職も居場所も転々とし、
    海の上で生活し、海賊に襲われたことさえ
    ある著者は、自身の痛みを乗り越え、人々
    を迎え入れる避難所のような場所を作った。

  • 『世界のものすごく小さな国』
    著者:ゾラン・ニコリッチ 出版社:日経BPマーケティング
    面積2500平方キロメートル以下の極
    小国家を取り上げ、基本データと解説を
    詳細。その特徴や成り立ち、社会や自然
    環境の変化にどう向き合ってきたのか、
    小国ならではの知恵が興味深い。多様性
    を目の当たりにし、視野が広がる一冊。

  • 『死って、なんだろう?』
    著者:エレン・ダシー他 出版社:創元社
    死への素朴な疑問に科学・心理・哲学の視点
    で答える対話型絵本。「死を考えることは生
    を考えること」と説き、世界中の子供たちの
    切実な問いに誠実に向き合います。見返しに
    並ぶ無数の質問が対話のきっかけとなり、親
    子で命を語り合うのに最適な一冊。

  • 『鶏まみれ』
    著者:繁延あづさ 出版社:亜紀書房
    出産撮影をライフワークとする写真家の著者
    が、養鶏を家族の生業とする中で、資格を取
    るべく食肉工場に勤め始める。生とは、死と
    は、命を食らって生きることとは。著者の怒
    り、葛藤、何より鶏に向ける眼差しの優しさ
    が読み手の胸に迫ってくる、おすすめの一冊。

  • 『倫理的野心を持て あなたの才能を浪費せず、変化を起こすための10章』
    著者:ルドガーブレグマン 出版社:文藝春秋
    多くの才能が社会の課題解決に使われずブル
    シットジョブに浪費されている現状を批判し、
    現世利益を追求することに血道を費やす生き
    方はやめ、社会をよりよくするための道徳的
    実践にそのエネルギーを振り向けるべきでは
    ないかと説く革新の書。

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台湾の誠品書店では、毎月「誠品選書」を選出しています。
1990年11月のスタート当時から、選書の基準を「すでに重版されたもの、版権のないもの、一時的に流行しただけのもの、通俗的な本は選ばない。学術的、専門的なもの、一般向けのものなどを問わず、難しいものである必要はないが、創作と出版に対する誠意があるものならジャンルを問わず推薦書籍とする」としました。

2019年、東京の日本橋にオープンした当店でも、「誠品選書」を通して読者に誠品の観点を伝えていきたいと考えています。日本の多種多様な出版物の中から、その月の代表的で、話題性、独創性があり、編集が優れている書籍をセレクトし、プレゼンテーションと投票によって、毎月8点の誠品選書を選出しています。