2020-01-07

『ナウシカ考』刊行記念トーク:手強いマンガ、宮崎駿『風の谷のナウシカ』を語る



アニメーション作家・宮崎駿監督の代表作の一つとして知られる、『風の谷のナウシカ』。

ですが、多くの方がご存知のように、アニメ版は執筆途中だった原作コミックの1、2巻を独自に展開させたもので、最終的に7巻に至ったマンガ版とアニメでは、エンディングが大きく異なります。マンガ家・宮崎駿が12年の歳月をかけて描き上げた『風の谷のナウシカ』は、完結して25年が経ついまも多くの読者に愛されていますが、実のところ、やすやすとは理解しがたく、かなり手強い作品です。

このマンガ版『風の谷のナウシカ』について、長年にわたり大切に思索し続けてきた赤坂憲雄さんが、『ナウシカ考 風の谷の黙示録』を上梓されました。圧倒的な考察の蓄積を踏まえて、『風の谷のナウシカ』を徹底的に読み解き、作品世界に宿る思想やその可能性を論じた、原稿用紙にして600枚の書き下ろしです。

マンガ『風の谷のナウシカ』とは、いったいどのような作品なのか。本書の刊行を記念し、稀代のストーリーテラーにしてマンガ通としても知られる、小説家・三浦しをんさんをお迎えし、赤坂さんと『風の谷のナウシカ』をめぐって、対話していただきます。

イベント概要
『ナウシカ考』刊行記念ライブトーク
手強いマンガ、宮崎駿『風の谷のナウシカ』を語る。
赤坂憲雄 さん(著者・民俗学者) × 三浦しをん さん(小説家)

【講師】赤坂憲雄 さん(『ナウシカ考』著者・民俗学者)
    三浦しをん さん(小説家)
【日時】2020年1/7(火) 19:00 〜 20:30 ※開場18:30~
【場所】コレド室町テラス2階 誠品生活日本橋 FORUM
【ご参加】無料。椅子席 50名(事前にご予約が必要です)
ご予約はこちら

書籍紹介
赤坂憲雄『ナウシカ考 風の谷の黙示録
四六判・上製カバー・374頁
本体2,200円+税
岩波書店

講師略歴
赤坂憲雄(あかさか のりお)
1953年、東京都生まれ。専門は民俗学・日本文化論。東京大学文学部卒業。学習院大学教授。2007年、『岡本太郎の見た日本』(岩波書店)でドゥマゴ文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞(評論等部門)を受賞。『異人論序説』『排除の現象学』(ちくま学芸文庫)、『境界の発生』『東北学/忘れられた東北』(講談社学術文庫)、『東西/南北考』『武蔵野をよむ』(岩波新書)、『性食考』(岩波書店)など著書多数。

三浦しをん(みうら しをん)
1976年、東京生まれ。小説家。2000年『格闘する者に○(まる)』でデビュー。『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞、『舟を編む』で本屋大賞、『あの家に暮らす四人の女』で織田作之助賞、『ののはな通信』で河合隼雄物語賞を受賞。他の小説に『風が強く吹いている』『仏果を得ず』『光』など、エッセイに『本屋さんで待ちあわせ』『のっけから失礼します』など著書多数。小説最新作は『愛なき世界』(日本植物学会特別賞受賞)。