
シンデレラ物語は、社会的な地位が低かった女性が、愛と勇気をもって困難を乗り越え、
最終的には幸せをつかむというストーリーです。
シンデレラは、挫けず、諦めず、周囲の偏見や困難に屈することなく、
笑顔を忘れず自分を信じ、いつも前向きで自らの努力で幸せを手に入れた物語です。
シンデレラコレクターとしてギネス世界記録にも認定された、シンデレラ研究家 川田雅直氏の貴重なコレクションの中から、ミモザカラーのドレスを着たシンデレラを中心に展示いたします。
時代や地域によって、さまざまな女性像を表現しているシンデレラを見ることができます。
1890s ドイツ(cin-0998)
このシンデレラの絵は王子様と結婚式を挙げているシンデレラのシーンです。
後ろにいる意地悪なお姉さん達は、鳩に目を突かれて失目してしまった
結末に描かれています。
ドイツのシンデレラ物語には魔法使いもカボチャの馬車もガラスの靴も出て来ません。
シンデレラは自ら行動し、抑圧されていた状況から抜け出し、困難を乗り越え幸せを手にいれる物語で女性の権利と平等へのメッセージも込められています。
1900s イギリス(cin-1068)
このシンデレラの絵は、ヴィクトリア女王がイギリスと統治していた時代に描かれたシンデレラです。
イギリスにおけるシンデレラの物語は、女性の強さや自立を象徴する一方で、女性の社会的な地位向上や平等の実現に向けての象徴的な意味合いを持っています。
偏見や差別が有っても自らの努力で頑張れば、幸せを手に入れる事が出来ると教訓も込めいる絵本です。
1910s アメリカ(cin-0060)
この時代のアメリカでは、女性参政権や労働条件を求める運動が活発になり、女性の社会進出が進みました。
女性のファッションも、このシンデレラを見てわかるように、コルセットから解放され、既製服が普及し動きやすいファッションに変化し始めました。
1920s イギリス(cin-1022)
この時代はアール・デコが流行した時代で、女性のヘアスタイルはボブで、口元には赤いリップをあしらいファッションも胸を強調しない直線的で細身のシルエットで構成されたデザインが多く、この絵本のシンデレラもショートヘアーに黄色いアールデコのドレスを着ています。
PRINCESS MUSEUMについて
プリンセスミュージアムは、1800年代から1900年代のプリンセスやおとぎ話に関するアンティーク絵本や雑貨やアートなど、世界中の作品を所有し、歴史的、芸術的な価値の高いコレクションを文化財として保存し、多くの方々に知っていただきたいと思い様々な活動を行っています。
世界でも類を見ない3,000点を超える多数のおとぎ話のコレクションはどれも貴重なアイテムばかりです。
川田雅直(シンデレラコレクター・シンデレラ研究家)
かわたまさなお
プロフィール:1966年生。
株式会社アトランスチャーチ代表取締役社長。
プリンセスミュージアム主宰。
化粧品・医薬品などのプロダクトデザインを手がけ、30歳でイギリス・ロンドンに渡る。
帰国後32歳でアツギ株式会社のアートディレクターに就任、デザイン部のヘッドとしてクリエイティブを手がける。
2002年、株式会社アトランスチャーチ設立。
デザイン会社・製造メーカー会社を経営する本業の傍ら、30年以上集め続けているアンティーク絵本のコレクションを元に「シンデレラコレクター」として展覧会・イベント等を主催。
テレビや雑誌などのメディアにも出演し、活躍の場を広げている。
「世界で一番多くのシンデレラを見ている」人物であり、2018年にはシンデレラコレクターとしてギネス世界記録に認定された。
著書に「世界のシンデレラ」(2019年 PHP研究所)がある。
プリンセスミュージアムは2004年より成育医療研究センター
この活動の収益の一部は国立成育医療研究センターをはじめ、子ども専門病院や子どもホスピスで病気と戦っている子どもたちやそのご家族のためのボランティア活動に寄付をしております。
このような子どもたちの現状が、まだ世間ではあまり知られていないことから、展覧会やミュージアムグッズを通してまず広く知ってもらう広報・啓蒙活動が重要と考えています。