2023-03-01

【誠品選書】2023年3月おすすめ書籍

当店の書籍担当者3名が8冊ずつ推薦した準新刊の中から、毎月8点選んでいる誠品選書。
2023年3月も新たな選書が揃いましたので、ご紹介いたします。

  • 『ルポ筋肉と脂肪』
    著:平松洋子 出版社:新潮社

    食エッセイの名手である著者が、「アスリートの身体」をテーマに、スポーツ界の最前線で活躍する人々を取材。栄養と身体との関係や、筋トレと体脂肪、腸内環境、サプリメントなどについて触れ、人間の体は可能性に満ちていると教えてくれる一冊。

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  • 『最後の猿まわし』
    著:馬宏傑 出版社:みすず書房

    近年「文明化」している中国で、猿まわしたちは社会から排斥されつつある存在になっている。見えてくるのは貧困、格差問題、権力の横暴。写真記者である著者は時代の変化に合わせて懸命に生きる猿まわしたちの姿を描き出す。

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  • 『「こころ」はどうやって壊れるのか』
    著:カール・ダイセロス 出版社:光文社

    特殊なタンパク質とレーザーで、個々の脳細胞を観測・制御する技術。これは「こころ」の病気を解明する助けとなる。具体的かつ困難な症例で「こころ」が壊れる仕組みを知り、壊れていない「こころ」の働きも知る。精神医学の最先端に触れる1冊。

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  • 『女たちの沈黙』
    著:パット・バーカー 出版社:早川書房

    西洋文学の起源とされる「イリアス」の主要人物はアキレウスを始めとする男たちだが、本書は敗戦により敵軍に囚われ、戦利品として男たちの手に渡った女たちの側に焦点を当てた。三千年もの沈黙を破って、彼女たちの声が高らかに響き渡る。

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  • 『悪意の科学』
    著:サイモン・マッカーシー=ジョーンズ 出版社:合同出版

    自他ともに害があるのにリスクを取ってでもやる、悪意ある行為はなぜ無くならないのか。公平を乱す者への罰か、あるいは支配への抵抗か。支配するための悪意が動かす現在の社会は本当に自由なのだろうか。本書で知る人間の闇は、息が長く根深い。

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  • 『ヒエログリフを解け』
    著:エドワード・ドルニック 出版社:東京創元社

    18世紀末仏軍の手で発見されたロゼッタ・ストーンに刻まれていたのは、既に知られていた古代ギリシア語と、古代エジプトの神聖文字(ヒエログリフ)、民衆文字(デモティック)だった。シャンポリオンとヤング、仏英の天才の息詰まる解読劇。

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  • 『アウシュヴィッツを破壊せよ(上・下)』
    著:ジャック・フェアウェザー 出版社:河出書房新社

    第二次世界大戦におけるワルシャワ陥落の翌年、あえてナチスドイツに捕らえられアウシュヴィッツに送られたポーランド将校ピレツキを巡るノンフィクション。彼の任務はアウシュヴィッツ設立の目的を暴き、内部からこれを破壊することだったが―。

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  • 『ホワイト・フェミニズムを解体する』
    著:カイラ・シュラー 出版社:明石書店

    白人女性によるホワイト・フェミニズムの陰で抑圧されてきたインターセクショナルフェミニスト達の立ち位置を紹介し、合わせて両者の議論を整理する。現在のフェミニズムの場所を理解し、思想史の編み直しを企図するために必読の書。

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台湾の誠品書店では、毎月「誠品選書」を選出しています。
1990年11月のスタート当時から、選書の基準を「すでに重版されたもの、版権のないもの、一時的に流行しただけのもの、通俗的な本は選ばない。学術的、専門的なもの、一般向けのものなどを問わず、難しいものである必要はないが、創作と出版に対する誠意があるものならジャンルを問わず推薦書籍とする」としました。

2019年、東京の日本橋にオープンした当店でも、「誠品選書」を通して読者に誠品の観点を伝えていきたいと考えています。日本の多種多様な出版物の中から、その月の代表的で、話題性、独創性があり、編集が優れている書籍をセレクトし、プレゼンテーションと投票によって、毎月8点の誠品選書を選出しています。